以前、テレビでバイオリニストの葉加瀬太郎さんが、
ご自身は正確には絶対音感ではなく、

「高性能な相対音感」

と言うユニークな表現を使われていましたが、
ご覧になった方も多いのではないでしょうか?

具体的には、

「『ラ』(バイオリンのA線)の音からの距離を
 ものすごい早い時間で計算している」

とのことでしたが、このように記憶された1音、
つまり、

「内的基準音と対象の音を相対音感を使って比較」

することで間接的に音名を特定する能力を

「仮性絶対音感」

と言います。

これに対し、1音だけではなく12音全てを記憶し、
相対音感を使わずに直接的に音名を特定する能力を

「真性絶対音感」

と言います(実現方法に関しては個人的には考え方が
少し違いますが、ここではとりあえず一般的な説明を)。

この真性絶対音感、仮性絶対音感と言う言葉は
『音楽の心理学〈下〉』にも登場します。

ちなみに本書には、

「耳鳴りが内的基準音の代わりに」

そんな特殊な仮性絶対音感も取り上げられていました。

 

音楽の心理学〈下〉

音楽の心理学〈下〉

  • 作者: ダイアナドイチュ,寺西立年,宮崎謙一,大串健吾
  • 出版社/メーカー: 西村書店
  • 発売日: 1987/12
  • メディア: 単行本
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単に絶対音感と言った場合、

「狭義に真性絶対音感だけを指す場合もあれば、
 広義に仮性絶対音感等を含む場合もある」

と思いますが、本ブログでは単に絶対音感と言えば、
基本的には真性絶対音感だけを指しています。

また、仮性絶対音感を(真性)絶対音感と区別して、

「相対音感」

と呼んでいるケースもしばしば見受けらるようです。

ところでこの仮性絶対音感、

「記憶された1音と対象の音を相対音感を使って比較」

そんな風に何気にさらっと簡単に説明されていますが、
果たして本当にそんな単純な話なのでしょうか?

相対音感があればあとは基準となる1音を記憶すれば、
実現できるものなのでしょうか?

(次回に続く・・・)

 

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